豪華な、てまり形の花房をたくさん咲かせるアナベル。
生育が旺盛でよく育ち、剪定の失敗もまずない、といいことずくめの品種です。
そこで今回は「アナベルとは?手間いらずで初心者向けのアジサイ!特徴や育て方も!」のタイトルでアナベルの育て方と魅力をご紹介したいと思います。
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アナベル基本情報
- 植物名:アナベル
- 学名:Mentha
- 別名:アメリカノリノキ
- 科名:アジサイ科
- 属名:アジサイ属
- 分類:落葉低木
- 鑑賞期:5月下旬~7月上旬
アナベルとは?
アナベルは北アメリカ東部原産のアメリカアジサイ(Hydrangea arborescens)の園芸品種です。
アナベルは花房が大きく、てまり形で沢山花を咲かせるため豪華で、最近大変人気のアジサイです。
咲き具合により、花色の微妙な違いも鑑賞のポイントです。
そして最大の魅力は新枝咲き※のため、花後の剪定も気にすることはありません。
春以降に伸びた新しい枝の先に花が付くタイプなので、剪定を気にすることなく、咲き終わった花を木につけてままで枯れ色のドライフラワーまで長く楽しめます。
花後の剪定の手間も失敗の不安もない、いいとこ取りのアジサイです。
花後すぐに剪定をしないと来年の花芽に影響する旧枝咲き※のアジサイと違うので管理も大変楽で長く楽しめる、また丈夫で育てやすいことから、初心者の方に最もおすすめしたいアジサイです。
※新枝咲きとは・・・春以降に伸びた新しい枝の先端に花がつくタイプ。
アナベル、ノリウツギは新枝咲きのタイプ
※旧枝咲きとは・・・
一方、ガクアジサイやヤマアジサイ、カシワバアジサイは、前年に伸びた枝に花芽が付く旧枝咲きのため花後にすぐに剪定が必要。
アナベルの育て方と特徴
日当たり・環境
日の良く当たる場所。通常のアジサイは半日陰が向いていますが、アナベルは日当たりの良い場所が向いています。
【鉢植えの場合は】
鉢に植え替えて、根付くまでは「日陰」に置いておくと良いでしょう。ただし、夏場は明るい日陰で半日は日が当たるが、木漏れ日が当たる場所に移動させましょう。 アナベルは明るい場所を好む傾向がありますので、午前中だけでも日光浴させてあげましょう。
冬場は、西日を避けた「1日中日の当たる場所」に置いても大丈夫です。冬の防寒は不要です。
【地植えの場合は】
西日が当たらず、午前中に日光浴が出来る場所 ・風通しが強すぎない場所が最適です。
というのもアナベルは、余りにも風通しが良くても、冬場に「芽飛び」という冷たい風の影響で新芽の生育が進まなくなることがあったり、茎が細いため強風に弱く、折れてしまうことがあるためです。
また日当たり、特に西日が強すぎると、夏場に葉焼けをおこしたり、水切れが早くなる恐れがあります。
近年では品種改良され、茎が折れにくい「アナベル2」なども大変人気です。
茎が折れにくいピンクのアナベル2
水やり
アジサイの種類の中でもアナベルは、水を好むタイプです。 地植えした場合と、鉢植えとでは少し要領が違います。
【鉢植えの場合は】
水やりは鉢土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るほど、たっぷりと行います。葉が茂るため、雨が株元にしみ込まないこともあるため、梅雨時期でも安心せず、鉢土の乾き具合を確認して下さい。
夏は朝に水を与えるが、昼以降に葉が少しでもしおれてきたりなど、気が付けばすぐに水やりをします。アナベルの様子を見て1日2回水やりしてもいいくらいです。
【地植えの場合は】
庭植えした場合は、植え付け直後一週間程度は水をしっかりとやりますが、芽吹いてきたらあとは降雨だけで十分で、基本的には水やりは必要ありません。
日照りが続いたり、雨が少なくて、葉っぱが元気が無いようであれば、水をやりますが、基本的に放置で十分です。
肥料
アナベルは生育が旺盛なため、肥料が必要です。
年に2回、6~7月に1回、12月~2月に1回あげます。
固形タイプのものを置くか、混ぜ込むタイプのものを使いますが、「植え付けのときに、培養土に混ぜ込んでおけば一年間効果を発揮し続けるタイプ」の肥料もあります。
この場合は、1年後に追肥すると良いでしょう。
また花後のお礼肥は油かす主体の有機質固形肥料や、緩効性の化成肥料を少なめに1~2回に分けて1ケ月ごとに施すことをおすすめします。
人気の理由は?
アナベルは生育が旺盛で良く育ち、剪定の失敗がないといいことづくめの品種です。
アジサイの中でも、最近アナベルの人気が高い理由をご紹介します。
- 花が豪華で育てやすい
アナベルの人気の理由は、やはり何よりも花が大きく豪華なことが挙げられるのではないでしょうか。
生育が旺盛で育てやすく、庭植えはもちろん、鉢植えでも大株に育ちます。手まり形の花房がたくさんついた花姿は大変見事で豪華です。
最近では、鉢植え向きの品種も増えてきました。
- 剪定が簡単
日本原産のアジサイでよくある悩みは、花後の剪定が遅れて翌年花が咲かないという失敗です。
アナベルは春から伸び出した枝の先端に花芽ができるため、葉が落ちた後、3月までに剪定すればよく、花後の剪定は特に行う必要がありません。 - 寒冷地でも育てられる
日本原産のアジサイを寒冷地で育てると、既にできていた花芽が冬の乾いた寒風で傷み、花が咲かないことがあります。
しかし、アナベルは冬に株元や根が枯れない限り、春に花芽が出来るので、寒冷地でも気にせず十分、花を楽しむことが可能です。
アジサイとここが違う!
花は残しても大丈夫
剪定の時期(7月中には剪定を行う)を間違えると翌年花が咲かないという失敗も多い日本原産のアジサイとは違い、アナベルの仲間は花芽が出来るのが翌春のため、花後の剪定は行わず、咲き終わった花をそのまま残してもかまいません。
てまりタイプのアナベルは、両性花が少なく、タネが出来にくいため、花はつけたままでも株の成長の負担にはなりません。
アメリカアジサイのアナベルの仲間は基本的に装飾花が集まった「手まりタイプ」で、タネができることはほとんどない。
秋まで花をつけておくと、そのままドライフラワーにもなります。
植え替えと剪定は冬に行おう
一般のアジサイとは鉢への植え替えや剪定の時期が違います。
植え替え
アナベルは購入後の植え替えも、生育が旺盛なので、一般的なアジサイとは違って花後には行わず、落葉を待ってから行います。
2年に1回が原則です。
購入株は植え替えてから既に2年目になった株と考えられるので、11月~3月頃に一回り大きな鉢に植え替えます。
用土は赤玉土小粒5、鹿沼土2、腐葉土3の割合で混ぜた混合土を使用すると良いでしょう。
>>>通常のアジサイの鉢植えの植え替え時期や置き場所などの詳しい記事はコチラ▼
剪定
アナベルの仲間は花が春から伸びた茎の先端につくため、花後の剪定を行わなくても構いません。
しかし、放っておいても綺麗な樹形にまとまってくれるアナベルは、高さはそれほどでもありませんが、横にボリュームがでるタイプのアジサイです。
スペースに限りがある、高さや横幅の調節をしたい場合には剪定をおすすめします。
剪定を行いたい場合は落葉を待って冬に、株元の芽がついている場所のすぐ上で切ります。
1年に2回花が楽しめる品種も
「ピンクのアナベル」「ピンクのアナベル2」「ルビーのアナベル」などの最近の新しい品種は、花後に切り戻せば2回目の花を楽しむことが出来ます(返り咲き品種)。
残す枝があまりにも短いと成長に勢いがなくなるため、株元から3~5節程度は残すようにします(約45日後には新しく伸びた茎に花が咲く)。
7月中旬まで花を楽しんだ後、切り戻しを行うと9月に2回目の花き2度花を楽しむことが可能となります。
>>>アナベルのおすすめの新品種!の詳しい記事はコチラ▼
最後に・・・
いかがでしたでしょうか?
ナチュラルガーデンには欠かすことができないほど人気の品種アナベル。
剪定の時期を気にせず育てられるため、失敗が少なく花数を沢山咲かせることが出来るのも魅力の1つです。
また最近では、茎が弱く雨風ですぐに倒れてしまうというアナベルの短所をカバーした新種も沢山登場しています。
今後もアナベルの仲間の人気はますます高まりそうです。
今回は「アナベルとは?手間いらずで初心者向けのアジサイ!特徴や育て方も!」のタイトルでお届け致しました。
それでは以上になります。
最後までご覧頂きありがとうございました。
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